DTM機材のざっくりレビュー

機材のレビューや新製品の情報を配信していきます。相互リンク募集中です。

カテゴリ: レビュー



お久しぶりです。こう機材の事で頭をいっぱいにしながらPCに向かっているのはどれくらいでしょう・・・。


昨今、アナログシンセのみならず各社から鍵盤のないシンセ(音源)が頻繁にリリースされていますが、その中でも気軽に導入できるであろう小型のデスクトップシンセに焦点を絞って書いてみたいと思います。


記事のタイトルにもなっている【魅力】ですが、これは単純に省スペース・簡単操作・安価という3つの言葉に集約できるかと思います。

簡単操作や安価というところに疑問点を持つ方も多いとは思いますが。




DSI Mopho メーカーHP

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言わずと知れた黄色いヤツ。

こんなに小さいのにガツっと出してくれます。モノフォニックではありますが、これと言ってPolyにする必要はないんじゃないかというくらいの存在感ですね。Prophet08TETRAユーザーさんには怒られそうですが。

出音の良さは勿論ですが、厳選されたツマミが操作性を上げています。

黒い帯状の上にある4つのツマミは色んなパラメータがアサインされていますので、ポチポチとボタンを押しながら変更すればいいだけですね。

下部中央の4つのツマミは皆さん大好きフィルターのパラメータが操作できるようになっています。

設定が少し面倒ながらもシーケンサー搭載、プリセットも400近く入っていますので買ってからすぐに楽しんでもらえるような機材だと思います。


私はまだ持っていませんが、余裕ができたら買おうかと思っていますw




DSI TETRA  メーカーHP

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上記でも少し触れていますが、黄色いヤツの4ポリ版です。

基本的な構造に違いはほとんどありませんが、和音が出せるのが魅力です。

1Voiceあたりに2OSC+2SUB OSCに1Voice毎のフィードバックという構造ですので音作りの幅もかなりのものになってきます。

もちろんmophoと同じようにゲートシーケンサー搭載。

値段は少々高くなりますが、持っておいて損はしない一台じゃないでしょうか。




DSI Evolver  メーカーHP  

med_page













3台目も上記と同じくDSI。

発売自体はこいつが一番昔なのですが、mophoやTETRAと違いアナログではなくアナログとデジタルのハイブリッドというのが特徴です。

慣れの問題もありますが、個人的には一番操作が面倒です。が、その操作性を補っても余りあるほどに楽しいシンセです。

特筆したいのはデジタルフィードバックとシーケンサーです。

フィードバックに関しては製作者のデイブさんご本人も申しておりますが、予期せぬ破綻を起こすところが面白いです。本当に・・・実に簡単に破綻しますが、しっかりと制御されているようで耳がおかしくなるような破綻の仕方はしません。

シーケンサーはかなりのパラメータを操作することができますので、「本当にモノなの?」と勘繰ってしまうような音作りが可能です。

こいつを使いこなすことが出来れば人との差が付くこと間違い無し。順当に音作りをしてもわざと人と違う音を作ろうとしても個性的な音ができるでしょう。

逆に言えば使いどころが難しいとも言えますが、そこはユーザーさんのセンス次第ですね。



 Doepfer Dark Energy II  メーカーHP  

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真打登場!私の知る限り、現行で発売されているデスクトップシンセの中で最も楽しいシンセの一つです。

構成そのものは至ってシンプル。1VCO・1VCF・VCA・2LFO・EG+CVが少々。

CVによるルーティングの自由度は勿論ですが、なんと言ってもVCOそのものの音が本当に素晴らしい。

フィルターの切れ具合や多機能さに目が行きがちですが、シンセの本質はやはりVCOそのものの音だと思います。

ただただ普通にSAWで鳴らしているだけでも楽しい。そういうシンセです。

同メーカーからリリースされているシーケンサー(Dark Time)と並べて使ってあげるとこれまた楽しい。

完全アナログですのでプリセットなどは当然ありません。ツマミの指している値がそのまま音に反映されます。

「プリセット?そんなの必要なし!」という方は是非。一期一会の音作りを楽しんでみてください。



Waldorf ROCKET (メーカーHP)

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私の最も好きなメーカーの一つ。Waldorfから発売されている小さい(実は小さくない)凄いやつです。

このサイズの癖にオシレーターにはwaldorfらしさをしっかりと残し、フィルターにも実に【らしさ】を持ち合わせています。

厳選されたノブに割り当てられたパラメータも秀逸と言えるでしょう。

ブーストを効かせたときに加えられるサチュレーションにはココロフルエます。

つまり何が言いたいか・・・

万能に使えるシンセではありませんが出せる音はかなりのバリエーションになり、確実に自身の楽曲に対するスパイスになるでしょう。

えぇ・・・そうですとも。私が今もっとも欲しいシンセです。



MOOG MINITAUR メーカーHP)

3



















最後はやっぱりコイツ。

ここまでに紹介してきたいくつかのシンセとは性質が違います。

所謂【ベースシンセ】です。

ベース以外には使えません!というものでもありませんが、基本的にベース以外は不得手な分野です。

こいつもご他聞に漏れずパラメータはシンプルなものになっていますが、USBでPC/MACと接続すればもっと踏み込んだ音作りが可能になっています。(単独では音作りの幅が狭いということではありません)

さて、音の傾向はというと・・・moogのアレですね。

稀代の名シンセmini moogとは勿論違いますが、しっかりとmoog博士のDNAが受け継がれているようです。




今回は以上です。


私個人の思うデスクトップシンセの魅力・・・


【鍵盤を使わずに・PC/MACも使わずに・自分だけの音を追及し・シーケンサーで制御する】


これかなと

全てが手の届く範囲にあり、全てを把握することが可能で、全てをインスピレーションに委ねることができるが、意図していなかったサウンド・フレーズにも期待できるなんて楽しくて仕方が無いですよ。

全てを把握することと偶発的なサウンド・フレーズは矛盾していそうですが実はそうでもなくて、把握しているけど「ここをいじったらこうなる」なんて考えずにツマミを回してみたら面白いことになったというやつです。





進化した?という噂のLive9のCompとEQ。

ちょっと適当なトラックを作りつつ、簡単にいじってみました。



まずはComp

Live9-1
















こんな感じで適当にドラムをポチポチやりつつ


Live9-2

















上の画像みたいにコンプだけ挿してみました。

SSL風なコンプらしいのですが、音だけで判断するとSSLよりも素直かなと思います。

で、コンプの表示なんですが、上の画像がノーマルな感じで、他に2パターンほど切り替えられます。

それがこちら↓


Live9-comp









左側の表示は見慣れてる人がおおいんじゃないでしょうか。

今までと同じ表示ですね。そして新たに追加された右側。


どのくらいリダクションされているかがパっと目で見れる!いや、いい機能です。

薄っすらとグレー写っているのが波形ですね。その上のオレンジラインこれがスレッショルド

で、心電図みたいにピコンしてるのがリダクションメーター実にわかりやすい。


コンプに慣れてない人は一度Liveのコンプを挿して、このリダクションメーターを見つつ・・・

他のVSTで同じくらいの設定にするとかやってみてもいいかもしれませんね。

ちょっと手間ですが。

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レビューを書こうと思い立ってPCを開いたものの、なぜかTB-303の動画を見てしまい

なぜか「好きな機材を集めた記事を書こう!」という思考に変化してしまいました。


僕の機材大好きっぷりをご覧ください。

「この変態め><」と罵っていただいてもかまいません。




Elektron Monomachine/Jomox Xbase888/Future Retro Revolution


説明いりますか?いりませんか?いりますよね。


Monomachine

モノシンセ×6Track or 6音ポリとして使えるシンセ。

発音方法の異なるシンセシスを複数搭載。万能に使えるシンセではありませんが、すごく個性的で楽しい機械です。 最大64Stepのシーケンサーが各トラックと外部音源を走らせるためのMIDIシーケンストラックに搭載されているので、DAWを使わずにMonomachine+その他の音源だけで曲を完結させることも可能。


Xbase888

アナログのドラムマシン。僕の大好きなツマミが満載のこの一品。シーケンサーのパターンはA/Bが分かれていて、各16Stepとなっています。ただ、これを一つのシーケンサーとして使うことも可能なので、32Stepでカウントしたい場合も対応可能。ドラムマシンそのものとしてはいたってノーマルなんですが、音そのものに存在感があるので大好きです。


【Revolution】

もうディスコンになってしまったTB-303のクローン。円形のシーケンサーがオシャレで一目ぼれ。

TB-303にくらべると音はあっさりというか粘り気がない感じがするんですけど、僕はその乾いた感じが逆に好きです。Revolution→ Revolution R2という順に発売されたので、次はR3か!?と密かに期待してます。

期待してるのは僕だけじゃないはずw




Nord Lead 3


説明不要のNord Lead3代目。

とは言いながらも、軽く説明。

Nord Leadですが、初代~2代目は純粋にアップグレードしてるんですけど、この3はキャラが全くの別物。

Nord Leadと名乗っていながらも別のシンセだと思います。(現行の2Xは2の正統進化系)

音色的には2Xは正統派のVAという感じですが、3はデジタルな感じが強いです。まあ派手ですね。

Tranceに多く使われるような「あの音」とか思い浮かべてください。たぶんソレが出せるシンセです。

3が特別好きというだけで、2Xも大好きなんですけどね。全く太いとは思いませんが、2Xは芯の通った抜けるような音がでます。


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触ってきましたSpark LE
実はLEではなくて通常のSparkは持ってるんですけどね。
ソフトウェアベースでは同じということがわかっているので
LEになってコンパクトになったコントローラーを見たくなった訳です。
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ここ最近、精力的に新製品を発売しているArturiaさんですが
少し前にアナログシンセを発売しているだけに今回のSpark LEは予想外のリリースでした。
(僕の予想ではMiniBruteの音源のみのバージョンだと思ってました)

では概要を見てみましょう。

【Arturia Spark LE】
・フルバージョンのSPARKソフトウェア(上位モデルSPARKと同一仕様)
・3つのサウンドエンジン:バーチャルアナログ/フィジカルモデリング/サンプルプレイバック
・スタンドアロンとプラグイン(VST, AU, RTAS)として動作
・1500以上のインストゥルメンツ、100以上のキット(SPARK EXPANSION PACKSでさらに拡張可能)
・16トラックミキサー
・14種類の高品位エフェクト:
マルチバンドコンプレッサー/デストロイヤー/ビットクラッシャー/サブジェネレイター/プレートリバーブ/マルチバンドEQ/スペースパン/コーラス/ディレイ/ディストーション/フェイザー/フランジャー/リミッター/デジタルリバーブ
・先進のルーパー機能
・クラシック"TRスタイル"ステップシーケンサー
・パッドからの演奏をリアルタイム入力

この記事の冒頭にも書いていますが、ソフトウェアとしては全く変わりません。
では変更点のあったコントローラーはどうでしょう。
images

↑これがLEのコントローラーです。
↓こちらがSpark通常版のコントローラー。
product_25104

基本的な構成は似通っていますが、液晶が排除され各トラックごとに3個設置されていたアサインノブがLEでは1トラック分しかありません。これの設定を切り替えながらいじっていくようになりました。
そして、そのあまった部分にステップシーケンサーが降りてきています。(これ、キーボードにもなります)
必要最低限を残して取り払った感じですね。
あと、画像ではわかりませんが、本体の厚みが半分くらいになっています(ノブの高さは除く)
ラップトップと一緒にトートバックに入れて簡単に持ち運びできるんじゃないでしょうか。
本体重量も1kg程度しかありませんし。

肝心の操作感ですが、小さくなった分操作そのものは面倒になりました。
Sparkの一番大きなノブの周りにあるのはパターンやソングを呼び出すためのボタンでしたが、これがなくなってしまったのはちょっと痛いです。
ステップシーケンサーの部分がその役割を果たしてくれるのですが、いちいち切り替えるのが面倒。
(シーケンサーの左上の4つ横並びになっているのがモードを切り替えるボタンです)
そして、本体を薄く軽くしてしまったがゆえにパッドを叩いていると少しずつ位置がずれていきます。

せっかくのベロシティ&プレッシャーセンシティブパッドなので強弱を付けたり、ベース音源などを割り当ててぐりぐりしてみたいじゃないですかw

僕の総評としては【モビリティを求めるなら買い。自宅で腰をすえて使うなら上位版】
といったところです。
_V192237378_


音源については僕があれこれと語るよりも、実際に聴いてみたほうが早いと思いますので
参考になりそうな動画を貼っておきます。
いや、実際のところ膨大すぎてひとつの記事で紹介することは無理ですw

では、氏家さんにお願いしましょうw






前回の記事【

このブログはその機材の全体のレビューを書くことを目的としていますが、今回は番外編。

このたび新しく発売されたabletonのLive9に搭載された新機能をちょっと使ってみました。


【Melody to MIDI】

オーディオファイルからMIDIクリップへ変換できる機能ですね。

有名なところだと、前回の記事でレビューをしたStudio One 2にも搭載されているMelodyneがあげられますが、そういった専門のソフトではなくDAWそのものの機能として搭載されていることが魅力ですね。

早速使ってみます。




まずシンセでベースを打ち込んでみました。

前



MIDIトラックの下は打ち込んだMIDIをオーディオトラックに書き出したものです。

これをLiveの機能を使って変換・・・

中
15秒程度のオーディオを変換するのに対してかかった時間は10秒弱でした。

さて、どんな結果になるのでしょう。


ん?んんん???

後









オーディオトラックの下が変換をかけたMIDIトラックなのですが、見ての通り全く違いますね。

フォローをするのであれば発音のタイミングはほぼ完璧です。

どういうことだ?abletonのHPで見るぶんにはもっと正確だったはず・・・

とりあえず、和音も抽出できるということだから、そっちもやってみよう・・・ということで和音も打ち込んでみました。

シンセ前


この程度の和音ならちゃんと抽出してくれるだろう!!!

すごく期待してます。はい。

シンセ後


あれ?今回も発音のタイミングは大体あってるけど・・・ん?んんん?

ここでひとつの疑惑が浮かびました。



そういえばMelodyneでも空間系が強かったりDetuneがかかってるシンセの抽出は苦手だったはず!

てことは、僕の音作りが悪いのではないだろうか?

ベースはDetuneバリバリで更にレガートまで入ってる。

コードもDetuneのかかったSuper  Sawで作った音色。更にディレイも。

うん。結論僕が悪い。



ということで、気を取り直して本当にベーシックなピアノ音源を使ってみました。

サンプリング音源なのでどうしてもリバーブが入ってしまいますが、そこはご愛嬌。

いってみましょう。

ピアノ前

今度はうまくいってくれるだろうか・・・ドキドキしながら抽出ぽちっと


ピアノ後

よーし!!!!そうそうせめてこのくらいはやってくれないと!!!

最低音は拾ってくれませんでしたが、大体合ってます。

この程度の誤差ならすぐに自分好みに修正可能ですから、音源によっては十分使える機能といえるでしょう。

※この後、ギターと声も入れてみましたが中々正確に拾ってくれました。しかし画像を撮り忘れたのでコメントだけで失礼しますw



【 Melody to MIDI 機能まとめ】

・どんなオーディオファイルでも発音のタイミングはほぼ完璧

・特定の処理がされた音色からの抽出は正確性に欠ける(強めの空間系やDetuneなど)

・ボーカルからの抽出はかなり正確

・オーディオファイルから音色自体も抽出しているらしく、似通った音源を選択してトラックに入れてくれる



機能の正確性という意味ではもっとabletonさんに頑張ってほしいところではありますが、この機能を使うことによってのデメリットはありません。

当たり前ですが、本来であれば自分で聴いて打ち込まなければいけないところを Melody to MIDIの機能を使えば7割から8割程度自動でやってくれるのです。

デメリットがないという言い方よりも、クリエイティブな意味ではメリットがあるといえますね。

使い方は人それぞれだと思いますが、個人的には嬉しい機能の一つになりました。

シーケンスを打ち込み直すのは面倒ですから。

今回はここまでです。



しばらくLive9の記事が続くかもしれませんが、暖かい目で見守ってくださいw







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